眼科

このような症状はありませんか?

・目ヤニが多い
・目が開けづらそう、しょぼしょぼしている
・目が赤い
・涙が多い
・目が白くなってきた

眼の構造

外界の光は角膜・瞳孔を通過して水晶体(レンズの役割)に入ります。
水晶体を通過した光は屈折しながら眼球の本体にあたる硝子体を通り、奥の網膜にある視細胞を刺激します。
その結果、網膜に集められた光の刺激が視神経に伝達され、最終的に脳へ送られ見たものが認識されるようになります。

主な疾患

結膜炎

眼球の白目の部分(眼球結膜)や瞼の裏打ちの部分(眼瞼結膜)に炎症が生じることで目の腫れや目ヤニ、充血などの症状が見られます。
多くは細菌感染症が原因であり、猫ちゃんの場合はその背景にヘルペスウイルスによる風邪症状があることが多いです。

乾性角結膜炎

いわゆるドライアイです。涙の分泌量低下により角膜表面の光沢がなくなり、どろっとした目ヤニ充血が見られるようになります。
自己免疫性の原因が多いとされています。

白内障

水晶体と呼ばれるレンズの内部のタンパク質が変性し白くなる病気です。多くは加齢性に生じますが、若齢の子でも見られることがあります。
最初は一部分だけ白くなる変化から始まり、徐々に全体に広がっていき視力に影響が生じます。
糖尿病などの全身性疾患に伴い生じる白内障もあります。

核硬化症

水晶体の中心部が加齢性に白くなる変化で、見た目は白内障と区別がつきにくいですがタンパク質の変性ではないため白内障と違い視力には影響がありません

角膜潰瘍

目の表面を覆う膜に傷が生じ、強い痛みによるしょぼつき多量の涙・目ヤニが見られるようになります。
浅い傷の場合は点眼治療により治癒することが多いですが、中には難治性のものも存在し、傷が広がったり深くなることもあります。

角膜ジストロフィー

目の表面の一部に白い円形の斑点が生じる疾患で、通常は両側に発生します。
遺伝性と言われており、年齢を重ねてから出てくることもあります。
主にわんちゃんで見られ、様々な犬種で報告されています。
通常は痛みや炎症は伴わず経過観察になることが多いですが、角膜の実質障害により傷になることもあるため角膜保護のための点眼薬を使用することもあります。

緑内障

眼球内の水分の排出が阻害されて貯留し、急激に眼球内の圧力(眼圧)が上昇する病気です。
目が赤くなり、強い痛みによるしょぼつきが見られることが多いです。
急速に進行していき、高眼圧状態が続くと視力にも影響が出てくるため早期の対応が重要です。
多くは水分排出路の狭窄による原発性緑内障として見られますが、他の眼疾患から続発する緑内障も存在します。

ぶどう膜炎

眼球を覆う血管が豊富なぶどう膜(脈絡膜・毛様体・虹彩の総称)に炎症が生じ、網目状の充血によるいわゆる赤目(レッドアイ)が見られるのが特徴です。
また眼球の痛みや流涙、瞳孔収縮、眼圧の低下、目の濁りといった所見も見られます。
全身性疾患や他の眼疾患と合併して起こることも多く、積極的な消炎治療を必要とします。

網膜剥離

網膜と呼ばれる視細胞が分布する膜の一部が剥がれ、視力低下を招きます。
眼の炎症や高血圧、水晶体脱臼などに伴って生じることが多く、眼の奥の部分なため見た目には見えず、眼底検査や超音波検査などで検出します。

鼻涙管異常

涙の排出路である鼻涙管が狭窄を起こし、涙が排出されず溢れてしまうことで涙やけの原因となります。

睫毛異常

睫毛が本来とは違う生え方をすることで角膜に持続的な刺激を与えてしまい、持続的な流涙症の原因となります。

瞬膜腺脱出(チェリーアイ)

瞬膜(眼の内側にある第3の瞼)内にある分泌腺が何らかの原因で瞬膜を飛び越えて眼の表面へ出てきてしまう疾患で、目頭に赤い組織として見られるようになることからチェリーアイと呼ばれます。
ドライアイの原因となることがあり、持続的な症状を起こす場合は手術による整復が適応となります。

眼瞼炎

瞼に分布するマイボーム腺に詰まりや細菌感染による炎症で「ものもらい」のように腫れる疾患です。
抗菌薬の点眼・眼軟膏で治療しますが、マイボーム腺の詰まりの場合は瞼を圧迫したり温めてマッサージすることもあります。

眼瞼内反症

瞼が内側に反転し、瞼の皮膚や睫毛が角膜を刺激して流涙や痛みを引き起こします。
症状が持続する場合は手術による整復を行うこともあります。

眼瞼の腫瘍

わんちゃんでは瞼の分泌腺であるマイボーム腺由来の腫瘍が多く、基本的には良性です。
そのほかには悪性黒色腫(メラノーマ)や乳頭種などがあります。
一方、猫ちゃんでは肥満細胞腫、扁平上皮癌、基底細胞癌などの悪性腫瘍が多いとされています。

眼球の腫瘍

角膜、結膜、瞬膜、ぶどう膜、眼窩(眼球が収まる場所)などあらゆる場所に腫瘍は発生し、その種類も様々です。
中には悪性のもの(メラノーマ、リンパ腫など)もあり、確定診断には実際に切除を必要とする場合も多いです。

眼科における検査

フルオレセイン検査

黄緑色の色素を用いて角膜表層の傷を検出する検査です。暗室で特殊な波長のライトを当てることで傷があるとその部分が発色します。
また、鼻涙管の開通性を調べることもできます。

シルマー検査

瞼の縁に試験紙を挿入し、1分間の涙の分泌量を測定します。
主にドライアイの診断に用いられます。

眼圧測定

眼圧計を用いて眼球の圧力を測定し、緑内障やぶどう膜炎の診断に用いられます。
眼圧計によりますが、当院では特に点眼麻酔は必要としません。

スリットランプ検査

細い棒状の光を眼球の外側から当てることで、眼球の構造を断層的に調べることができます。
角膜潰瘍、白内障、水晶体脱臼などの診断に用いられます。

超音波検査

眼球に直接もしくは周囲から超音波プローブを当て、眼球内の構造を調べることができます。
眼窩の腫瘍や網膜剥離、水晶体の位置、眼球のサイズなどの評価が可能です。

中林院長から飼い主様へ

眼は皮膚同様、最も身近な器官の一つであり、変化に気付きやすい部分でもあります。
疾患によっては初期対応が遅れると視覚の喪失の危険性もあり、また眼の痛みなどで著しく生活の質を下げてしまう場合もあるため侮れません。
些細なことでも構いませんので、何か変化に気付きましたらご相談ください。

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