一般的な外科手術から、専門的な技術を要する高度外科手術まで幅広く対応しております。
特殊な検査や機材を必要とする、術後の集中的な入院治療管理が必要な場合など、当院にての対応が難しい場合は、二次診療施設への紹介もいたします。
一般外科手術 | 整形外科手術 |
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・血液検査 ・避妊・去勢手術 ・乳腺腫瘍摘出術 ・脾臓摘出術 ・歯石除去、抜歯手術 ・体表腫瘤切除術 ・膀胱切開術 ・会陰尿道造瘻術 ・胃切開術 ・腸切開/腸管切除術 ・胆嚢摘出術 ・外側耳道切除術 ・抜爪術 ・鼻翼切除術 ・会陰ヘルニア整復術 ・肛門周囲腫瘤切除術 など多数 |
整形外科診療を専門としている施設へ紹介させていただきます。 ・骨折整復術 ・前十字靭帯断裂整復術 ・膝蓋骨脱臼整復術 ・股関節脱臼整復術 ・大腿骨頭切除術 ・片側椎弓切除術 など |
当院では、術野の汚染を最小限に抑え、清潔な手術を行うために外来の診察時と手術時の服装を分けています。
診察時
手術時(スクラブ衣、滅菌ガウン着用)
診察は動物に触れながら行っていくため、少なからず着衣に被毛などが付着します。
その状態で手術室に入ることは、その上から滅菌されたガウンを着用するとはいえ、手術の際の汚染のリスクとなります。
そのため、外来診察が終了後、手術専用のスクラブ衣に着替えてから手術に入ります。
これはスタッフ全員が実施しています。
細かい血管は指による圧迫や電気メスで止血可能ですが、ある程度の太さのある血管は糸で結紮してから切断する必要があります。しかし結紮糸の結び目は体内に残り、吸収性糸でも溶けるのに半年以上かかります。稀にですが体内に残った糸が異物となって免疫応答が起こることがあり、肉芽腫性の炎症が発生すると再手術が必要となります(縫合糸反応性肉芽腫)。
血管シーリングシステムは機械で血管を挟み、熱性に血管を遮断することで止血が可能で、従来の糸を必要としません。それにより上記の糸による異物反応のリスクを抑えることができ、それ以外にも出血や術後の炎症の軽減、手術時間の短縮といったメリットもあります。
この機械の導入により当院における軟部外科手術の安全性が向上しました。
機械から出力される電流による摩擦熱で組織を止血・切開する機械です。細かい血管を含む組織もこれにより出血を抑えながらの剥離が可能となり、手術をスムーズに進められます。
出血のコントロールは手術視野の確保の上でも非常に重要です。
一般外科器械を取り揃えています。
把針器、剪刀、鉗子、鑷子(ピンセット)、メス、腹膜鉤、子宮吊り出し鉤など。
特殊な器具は必要に応じて別途滅菌しています。
肺に酸素や吸入麻酔薬を送り込み適切なガス交換をさせるために気管内に挿入するチューブです。患者に合わせた各サイズのチューブを揃えています。
手術は注射麻酔薬にて導入し、ガス麻酔薬にて維持していきます。手術侵襲を最小限に抑え、安全な手術を行うためには適切な麻酔管理が不可欠です。
麻酔器により流入する酸素やガス麻酔薬の量を、動物の状態や手術状況に合わせて適宜調節していきます。
全身麻酔中は動物の各種バイタルが重要となり、心拍数・心電図・酸素飽和度(SpO2)・二酸化炭素分圧(ETCO2)・呼吸数・血圧・体温といった項目をモニターにて常に確認しながら手術を進めていきます。
手術中にバイタルが変化した、もしくは変化することが予測される場合は適宜麻酔深度の調節などを行います。
通常、手術中は体温が低下していく傾向にあり、低体温は不整脈・麻酔薬の代謝変化・各臓器への悪影響などの原因となります。
手術中は低体温の予防のために温風を送り膨らませるマットの上で手術を行うようにしております。
滅菌されたホースと先端部をつなぎ、手術視野の確保や術部の汚染防止を目的に血液や尿などの液体を吸引します。
光を照らすことで手術視野を確保します。さまざまな角度から当てることが可能です。
手術は無菌操作で行いますが、手術器具も滅菌状態である必要があります。
120℃以上の高圧蒸気で菌を殺滅し、いつでも滅菌状態で使用できるようにしておきます。